* MiCAM02システムは販売終了しました。後継機種はMiCAM03-N256となります。
* MiCAM02用カメラヘッド(HR-CCD 、CMOS)の在庫はあります。
機能・特長
イメージングにおけるシグナル検出にはS/N比が重要です。一般的に0.1~0.3%と言われる膜電位感受性色素のシグナルは最も微弱な蛍光シグナルの1つとして認識されています。「このカメラで膜電位感受性色素のシグナルは検出できますか?」の質問だけでもカメラの性能(S/N比)を判断することが可能です。もちろん検出に要する加算回数は現実的でなければ意味がありません。
世界最高レベルのS/N比を有するイメージングシステムMiCAM02は、様々な神経活動イメージングに対応可能な高感度・高速度CCD/CMOSカメライメージングシステムです。内因性シグナル、カルシウムイオンや膜電位の高速イメージング(最大1,700フレーム/秒)やタイムラプス計測が可能です。
概要
世界最高レベルの高速・高感度イメージングシステムの開発技術を有するブレインビジョンの標準機種MiCAM02は、高速・高S/N比の特長を持つ今までのMiCAMシリーズの性能を生かしつつ、高空間解像度、感度の向上、暗ノイズの低減、タイムラプス計測機能を実現した最新のイメージングシステムです。
最大1.7kHzの高速画像取得速度(MiCAM02-CMOS)、量子効率75%(MiCAM02-HR)、68dB以上のダイナミックレンジ(MiCAM02-CMOS)を実現しています。カルシウムイメージングも膜電位イメージングもこの1台で可能です。
特長
CMOSカメラとCCDカメラが選択可能
最高0.6ミリ秒/フレーム(1.7kHz)での撮影が可能
極めて微弱なシグナルの検出が要求される神経活動イメージングでは、多くの場合で加算計測が行なわれています。MiCAM02は加算計測を行なうほとんどの実験系に採用することが可能です。更に目的に応じてのCMOSカメラ(MiCAM02-CMOS)、CCDカメラ(MiCAM02-HR)の選択が可能です。
撮影速度に応じて空間解像度を変更可能
MiCAM02-HRではイメージング速度や目的に応じて40×28、88×60、184×124、376×252の各画素数から空間解像度を変更することが可能です。従来得られなかった高空間解像度での鮮明な膜電位イメージングが可能になりました。
暗い蛍光サンプルにも対応
暗電流ノイズを抑えるH-binモードにより冷却CCDカメラに匹敵する暗電流ノイズ数を実現。暗い蛍光サンプルからのシグナル検出能力が格段に向上しました。
完全同期2カメラシステム化で2波長同時計測が可能
MiCAM02のプロセッサには標準で2つのカメラポートが装備されています。オプションカメラを接続することにより、完全同期した2カメラシステムとして動作します。これによって膜電位感受性色素やカルシウムイオンインジケーターでのレシオイメージングや、また両者を組み合わせたマルチプローブ同時計測なども可能になります。
プレトリガー/ポストトリガー撮影機能内蔵
外部入力信号に同期してMiCAM02の撮影を開始させることが可能です。信号入力時を撮影開始点とするような撮影はもちろんのこと、信号入力前に起きた現象も撮影可能なプレトリガー設定も可能です。
直感的なユーザーインターフェースを持つソフトウェアを標準装備
直感的な操作が可能で、多彩な機能を有するデータ解析用ソフトウェアBV_Anaに計測機能を搭載。1つのソフトウェアで計測から解析まで迅速に行なうことが可能です。計測直後にシグナルの有無が確認できることから、短時間で様々な実験条件を検討することが可能です。
応用例
- 動物大脳皮質における内因性シグナルの計測
- Di-4-ANEPPSなどの膜電位感受性色素を用いた膜電位測定
- Fluo-4、Ca-Greenなどを用いたカルシウムイオンの高速・タイムラプスイメージング
- 2カメラシステムによる蛍光レシオイメージング
- 通常高速度撮影による微弱な輝度変化の検出
- 脳スライス、組織ブロック、In Vivoサンプル、単離心臓、培養心筋細胞 平滑筋などの興奮伝播マッピング
主な仕様
MiCAM02-CMOS | MiCAM02-HR | MiCAM02-HS | |
---|---|---|---|
センサー | オリジナルCMOS | 1/2インチCCD | 1/5インチCCD |
有効受光面積 | 5.76mm x 4.8mm | 6.4mm x 4.8mm | 2.9mm x 2.1mm |
有効画素数(pixel) | 92(H) x 24(V) | 40(H) x 28(V) | |
92(H) x 40(V) | 88(H) x 60(V) | ||
92(H) x 80(V) | 184(H) x 124(V) | ||
188(H) x 160(V) | 376(H) x 252(V) | ||
時間分解能(/frame) | 0.2ms@92×24 | 1.3ms@40×28 | 0.7ms@40×28 |
0.3ms@92×40 | 2.2ms@88×60 | 1.0ms@88×60 | |
0.6ms@92×80 | 3.7ms@184×124 | 1.8ms@184×124 | |
1.2ms@188×160 | 7.0ms@376×252 | 3.3ms@376×252 | |
最大撮影可能 フレーム数 | 8,720@92×24 | 21,840@40×28 | |
8,720@92×40 | 21,840@88×60 | ||
8,720@92×80 | 5,460@184×124 | ||
4,260@188×160 | 1,364@376×252 | ||
Well-Depth (H-binモード時) | 450,000e | 100,000e@88×60 (6,000e@88×60) | 60,000e@88×60 (7,500e@88×60) |
100,000e@184×124 (12,000e@184×124) | |||
実質量子効率 | 45%@550nm | 75%@550nm | 50%@550nm |
38%@700nm | 50%@700nm | 25%@700nm | |
暗電流ノイズ (H-binモード時) | 150e@1.2ms, 188×160 | 40e@2.2ms, 88×60 (15e@2.2ms, 88×60) | 60e@1ms, 88×60 (25e@1ms, 88×60) |
60e3.7ms, 184×124 (20e@3.7ms, 184×124) | |||
A/Dコンバーター | 12bit(データは14bit表示) | ||
搭載メモリ | 512MB(オプション:1GB) | ||
システム内訳 | プロセッサ、カメラ、電源ユニット、コンピュータ、モニタ、計測/解析ソフトウェア | ||
パルス出力 | プログラム可能(pulse delay, duration, pulse number, interval他) | ||
アナログ入力 | 2ch | ||
その他入出力 | シャッター制御信号出力、デジタルI/O、NTSC出力 | ||
計測機能 | トリガー信号出力、フォーカスモニタ表示、トリガー前現象記録、マルチ刺激トリガー出力、計測速度設定、計測フレーム数設定、リアルタイム輝度表示、マスター/スレーブ切替、シャッター制御、オートリファレンス、自動バックグラウンドイメージ記録、他 | ||
解析機能 | dF/F、加算、除算、空間フィルター、キュービックフィルター、時間軸フィルター、アベレージング処理、退色補正、揺れノイズ補正、ハイパス・ローパスフィルター、リファレンスフレーム設定、3D表示、波形表示、領域平均波形表示、動画表示、マルチ画像表示、実画像表示、AVI出力、TIFF出力、BMP出力、CSV出力、他 |