概要
BV Workbench Version 4は脳、心臓を用いた膜電位イメージングやカルシウムイメージング用に開発されたデータ解析ソフトウェアの最新バージョンです。ブレインビジョン製MiCAMイメージングシステムで取得したデータファイルのほか、他社製カメラ・イメージングシステムで取得した16bit TIFFファイルを読み込むことが可能です。
本バージョンでは旧バージョンに比べて、心臓解析、各種マップ表示、画像エクスポートなどの主要な機能が大幅に改善されています。研究者の方が求める高精度な論文用アウトプットデータを、簡単かつ短時間で作成することができるソフトウェアです。
アプリケーション
以下の動物サンプル/蛍光プローブを使った心臓・神経イメージングのデータ解析
心臓サンプル
・ランゲンドルフ灌流心
・心臓スライス
・培養心筋細胞
神経サンプル
・In Vivo脳
・脳スライス
・培養神経細胞
蛍光プローブ
・Di-4-ANEPPSやFluoVoltなどの膜電位感受性蛍光色素
・Fluo-4やCal520などのカルシウム感受性蛍光色素
・GECI, GEVI, FRETなどの蛍光タンパク質
・ヘモグロビンやフラビン蛋白などの内因性信号
主な特長
・様々なマップ画像作成機能を搭載
・論文・プレゼンテーションで使用する高解像度イメージを簡単出力
・直感的な簡単操作で解析時間が短縮
・ピーク検出や最適値設定はセミオートで可能
・他社製システムからエクスポートした16bit TIFFファイルを読み込むことも可能
・Eメールでの技術サポート
特長
メイン画面
解析画面
様々な実験目的にあった画像解析/マップ画像作成機能
作成可能なマップ一覧
・Activation map (half rise map)
・Repolarization map (half decay map)
・APD map (CaTD map)
・Phase mapとPhase singularity/PS trajectory表示
・Conduction velocity map
・Dominant frequency map
・Amplitude alternans map
・APD alternans map
・Maximum upstroke velocity map
・Diastolic interval map
・Decay τ (tau) map
・Rise time map
・Peak time map
・Peak amplitude map
・Peak to repolarization time map (Peak to half decay time map)
・Peak interval map
波形解析
論文/ポスター用の図を素早く作成するための画像エクスポート機能
作成した画像は「PNG」形式または「SVG」形式でエクスポートできます。
「PNG」形式は、画質を劣化させずに高精細な印刷に適しています。
「SVG」（Scalable Vector Graphics）は、Adobe Illustrator、Inkscapeなどのベクターグラフィックスソフトウェアを使用して簡単に修正できます。
自動ピーク検出、画像表示/フィルターの自動最適値設定
一部の機能は、ユーザーが指定しなくても最適な値が設定されるように設計されています（ユーザーが手動で変更することも可能）。
S/N比を向上させる各種ノイズ低減フィルターとデータ補正機能
| Illumination Correction | 明るさの補正/ 照明光の不均一さの補正 |
| Distortion Correction | レンズの歪みの補正 |
| Gaussian Filter | ガウシアンフィルターによるノイズ除去 |
| Mean Filter | 平均値フィルターによるノイズ除去 |
| Median Filter | 中央値フィルターによるノイズ除去 |
| Drift removal | 退色曲線の補正 |
| Invert | 画像と波形の極性を反転 |
| Dynamic range optimization | 16 ビット階調全体を使用するように各画素の輝度値が最適化され、暗い 画像が明るくなるように補正 |
| Normalization | 各画素間の輝度値の振幅の違いを補正し、全画素の輝度値が同じ振幅 （0～65,535）になるように計算する |
| FIR (Finite Impulse Response) Filter | FIR（有限インパルス応答）フィルターによるノイズ除去 |
| Moving average | 移動平均フィルターによるノイズ除去 |
| Savitzky-Golay | Savitzky-Golayフィルターによるノイズ除去 |
| Alignment | 2つの画像を拡大/縮小/回転/移動し、重ね合わせる |
| Binning | 複数の画素を1 つの画素にまとめる（加算または平均） |
| Average datasets | 複数データセットのデータをオフラインで平均化する |
| Crop | エリアを指定し、画像を切り抜く |
| Deinterleave frames | GCaMPやFura-2 などの多波長励起イメージングによって取得されたデータ のフレームを抽出し、複数のデータに分割する |
| Manual drift removal | 退色曲線の補正。手動で調整することが可能 |
| Frame operation | 同一データセット内の2つのデータ間で加算/減算/乗算/除算をする |
| Create subset | 時間範囲を指定して、別データとして開く |
年に数回のソフトウェアアップデート
継続的に新機能を追加し、バグを修正します (リリース日はランダム)。
Eメールによる技術サポート
ソフトウェアの使用方法やデータ解析についてご質問がある場合は、いつでもメールで問い合わせすることができます。
仕様
対応データフォーマット
| インポート | RAW | 本ソフトウェア専用フォーマット |
| TIFF | 一般的な16bit グレースケールTIFFファイル | |
| GSD | ブレインビジョン製ソフトウェア BV_Ana専用フォーマット | |
| エクスポート | PNG | 画像データ、マップデータ（高解像度） |
| SVG | 画像データ、マップデータ | |
| TIFF | 画像データ（実解像度） | |
| CSV | 画像データ、波形データ | |
| Parquet | 波形データ | |
| AVI | 動画データ |
システム要件
| ソフトウェア | オペレーティングシステム： Windows 7 以降 (64 bit) |
| ハードウェア | 最小 Intel または AMD x86-64 プロセッサ 8 GB RAM インストール用に 400 MB のディスク容量 推奨 4 つの論理コアと AVX2 命令セットをサポートする Intel または AMD x86-64 プロセッサ。 32 GB RAM NVMe Solid-state drive NVIDIA GPU |
ダウンロード
ソフトウェアライセンス
BV Workbenchを使用するには、専用ライセンス（有償）によるアクティベーションが必要です。 このライセンスは、インストールされているコンピュータ固有の情報に基づいて作成されたハードウェア ID を使用して、コンピュータごとに発行されます。 別のコンピュータ用に発行されたライセンスでは認証できません。 ライセンスの取得および設定方法については、弊社までお問い合わせください。
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